商用車にドラレコは必要?保険やデジタコとの相乗効果についても徹底解説



トラック運転手にとって、ドライブレコーダー(ドラレコ)は今や欠かせない安全装置のひとつです。長時間運転や多くの距離を走るトラックは、事故のリスクが高いため、ドラレコの導入が進んでいます。近年ではトラックへの導入義務化も検討されており、その重要性はますます高まっています。本記事では、トラックにドラレコを搭載する際のポイントや最新動向について詳しく解説します。

 

■ドライブレコーダーの種類


ドラレコには様々な機能とタイプがあり、それぞれの特徴を理解することが重要です。以下に主な種類を紹介します。

  • 常時録画型: 車両が動いている間、常に映像を記録するタイプです。駐車中でも監視できる機能を備えたモデルもあり、短距離輸送トラックでの活用が効果的です。
  • 衝撃感知型: 衝撃や異常な振動を感知した際に録画を開始します。高速道路や一般道での事故対策として短距離・中長距離輸送のトラックに適しています。
  • 多機能型: 通常の録画機能に加え、カーナビやGPS追跡機能、Wi-Fi接続機能を備えたモデルです。リアルタイムで映像確認が可能で、管理者側の効率化に寄与します。

 

■トラックへの取り付け場所


ドラレコの映像は、事故時に物的証拠として大きな役割を果たします。適切な取り付け場所を選ぶことが、安全性と証拠能力を高めるポイントです。

  • 前部と後部への取り付け: 前後にカメラを設置することで、事故状況を多角的に記録可能。追突事故や接触事故の際に有効な映像を確保できます。
  • 前部のみの取り付け: 加害者になった場合でも、前方の映像が過失割合の軽減につながることがあります。特にトラックは大型であるため、フロントガラスやダッシュボードへの取り付けが推奨されます。

 

■助成金制度を活用したコスト削減


ドラレコの導入にはコストがかかりますが、国や業界団体の助成金制度を活用することで経済的負担を軽減できます。

  • 国土交通省の助成: 認定されたドラレコや運行記録計の導入に対し、1台あたり2~5万円、事務所用機器では最大13万円の助成が受けられます。1事業所あたり最大80万円の上限があります。
  • 全日本トラック協会の助成: 上限2~5万円までの助成が可能。支部によって条件が異なるため、事前に確認が必要です。

助成金を受けるためには、申請期限や対象モデルの確認が必要です。早めに情報収集し、制度を最大限活用しましょう。

 

■ドラレコ選びのポイント


トラックへのドラレコ導入を成功させるためには、自社の運行形態やリスクに合ったモデルを選ぶことが重要です。

  • 走行距離や使用状況に合ったタイプを選ぶ: 長距離輸送の場合、耐久性や広視野角を持つモデルが適しています。
  • 多機能型で管理を効率化: GPSやWi-Fi機能を搭載したモデルは、管理者の業務負担軽減に役立ちます。
  • 前後カメラ付きで事故証拠を確保: 証拠映像が過失割合の判断に大きな影響を与えるため、前後両方にカメラを設置するのがおすすめです。

 

■まとめ


ドラレコの導入は、トラック運行の安全性を高めるだけでなく、万一の際に大きな助けとなります。前後カメラの設置や助成金制度の活用を通じて、経済的負担を抑えながら効果的な運用を目指しましょう。2025年現在、義務化への動きも加速しており、今後さらに重要性が増すことが予想されます。自社に最適なドラレコを選び、安全で効率的な運行管理を実現してください。