■軽貨物運送業でもデジタコは必要?導入するメリットをご紹介
デジタコ(デジタルタコグラフ)は、大型トラックやバス、タクシーなどに装着義務がありますが、軽貨物車両には義務付けられていません。
しかし、装着義務がない軽貨物車両でも、安全性の向上や業務効率化のためには導入がおすすめです。ここでは、装着義務の対象と軽貨物運送業における導入メリットをご紹介します。
■デジタコの装着義務対象
- 義務付けられている車両
デジタコ装着が義務となっているのは、車両総重量7トン以上(最大積載量4トン以上)の事業用貨物自動車や法人タクシー、バスなどです。義務に違反すると行政処分や反則金の対象となります。 - なぜ義務が拡大してきたのか
運送業界は人手不足や長時間労働が深刻で、過酷な労働環境が事故を招く要因とされています。その改善のために、国土交通省は労務管理・安全管理の徹底を目的としてデジタコ装着義務を段階的に拡大してきました。これは安全確保だけでなく、労働者の権利保護にもつながっています。 - 今後の動向
トラック事故による死傷者数の削減を目標に掲げているため、今後さらに義務範囲が拡大する見込みです。現在は対象外の2トン車や白ナンバー貨物車も義務化される可能性があり、軽貨物運送業にとっても無関係ではありません。
■軽貨物運送業でデジタコを導入するメリット
- 安全運転意識の向上
急ブレーキ・急発進・長時間アイドリングなどのデータを自動記録するため、ドライバーの意識が自然と高まり、事故リスクを減らせます。会社の信用維持にも直結します。 - リアルタイムでの連絡・管理
最新のデジタコはインターネット通信に対応しており、リアルタイムで運行状況を確認・指示できます。異常運転時の即時注意や、トラブル発生時の迅速対応が可能です。 - データ活用による効率化
解析ソフトを使えばデータは数値やグラフで可視化され、専門知識がなくても簡単に活用可能。従来の手作業に比べて時間を短縮でき、人件費削減にもつながります。
■軽貨物車両におすすめのデジタコ機能
- 勤怠管理機能
運転時間を自動で計測し、正確な労務管理が可能。低コストの単機能型デジタコでも導入できます。 - リアルタイム通信機能
GPSで車両位置を把握し、近くの車両へ積荷を割り振るなど効率的な配車が可能。急な依頼にも柔軟に対応できます。 - ドラレコ一体型
ドライブレコーダー内蔵タイプなら設置の手間が少なく、事故やあおり運転の証拠確保にも役立ちます。今後義務化が進むバックカメラ対応製品も視野に入れると良いでしょう。
■まとめ
軽貨物車両にはデジタコの装着義務はありませんが、安全運転・効率化・労務管理の観点から導入には多くのメリットがあります。
義務化を待つのではなく、今のうちから導入しておくことで業務品質の向上・事故防止・信頼性確保につながります。軽貨物運送業の事業者様はぜひ検討してみてください。